みなさんはPMS(月経前症候群)についてご存知でしょうか?
PMSとは、月経が開始する3日~10日ほど前から身体的精神的に不調があらわれ、月経が始まると症状が軽減するものです。
身体的な症状としては頭痛や腰痛、下腹部痛、動悸、めまいなど。
精神的な症状としてはイライラ感や不安や抑うつ、無気力になったりします。
・・・と書けば簡単な話のように聞こえますが、実際に経験するとこれらは日常に支障をきたすほど大変つらいものです。
私は中学生の頃から原因不明の激しいイライラに悩まされてしました。
自分でもコントロールの出来ないほどのイライラで、ひどいときには物を投げつけ当たり散らすほどでした。
母親や周りの人たちからは「性格が悪い」と言われ続け、自分でも罪悪感でいっぱいでした。
が、イライラがおさまることはありませんでした。
自分でも「なんて私は性格の悪い人間なのだろう」と激しく落ち込み、つらい毎日を送っていました。
それは大人になっても変わらず、やはり私の性格が原因なんだ、と思い込んでいました。
インターネットが発達し、いろいろとネットで調べることが出来るようになった頃、ふと自分の症状で検索し調べてみたところ、「PMS」という言葉を目にしました。
詳しく見ると、これまでの私に当てはまる症状ばかり。
もしやと思い婦人科を受診してみたところPMSと診断されました。
「自分でPMSと気付く人は少ないんですよ」と担当の医師は言っていました。
そして症状を軽減させる方法として低用量ピルが処方されました。
その後、低用量ピルを服用し続けたところ、これまでのことが嘘のようにイライラがぴたりと治りました。
「私の性格のせいではなかったんだ」と心底ほっとしたのを今でも覚えています。
私には高校生の娘がおりますが、半年ほど前より起床時のひどい体のだるさと無気力感に悩んでいました。
バイトも休みがちになり、本人もとても悩んでいましたし、何よりつらそうでした。
私も娘を見ていて、「何かおかしいな?」と心に引っかかるものがありました。
時折イライラすることも増えていましたし、「これはもしかすると私と同じくPMSかもしれない」と思い、婦人科を受診させました。
診断結果はやはりPMS。
低用量ピルが処方され、それを飲み始めてから症状はおさまりました。
今ではバイトも休むことなく、薬を服用する前に比べるとずいぶんと元気になり、心も楽になったようです。
娘は薬を飲み始めてから、職場(女性が多い)でPMSのことを話したらしいのですが、みなさんPMSとは何かを知らない人がほとんどだったようです。
女性にもなかなか知られていないPMS。
しかし、これらの症状で悩んでいる方は相当数いらっしゃると思います。
もしかすると私と同じように、
「自分の性格かも?」
と思い詰めている方も多いかもしれません。
私と娘はどちらかというと身体的症状よりは精神的症状に悩まされていました。
とてもつらいものですし、周囲からも何かと責められがちです。
「女心と秋の空」なんて、女性の心の不安定さをバカにした表現もありますが、実際にはPMSの症状というパターンが多いと考えられます。
本人にもコントロール出来ないのです。
ホルモンバランスの問題ですから。
もしもこの記事をご覧になってくださった方が、何か思い当たるふしがあったら、すぐに婦人科を受診してみてください。
薬の服用でかなり楽になるはずです。
決して自分を責めないでください。
「自分の性格ではなかった」
と思えるだけで心がかなり救われます。
日常生活を送るのもとても楽になるでしょう。
これは女性だけではなく男性にも知っていただきたいです。
あなたの大切な人の様子がおかしいな? と感じたら婦人科の受診をすすめてあげてください。
その大切な人もきっと人知れず悩んでいます。
この記事が誰かのほんの助けになれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
少しでも悩む女性が救われることを強く望みます。