殺人などの事件が起きると、マスコミの格好の餌食となるのが、「容疑者の自宅からゲームやアニメが発見された」というもの。
最近もありましたね。
「テレビとゲーム機があった」
という報道。
子どもが犠牲になってしまった、とても悲しいニュースです。
しかし、何でしょうね・・・、ゲームをしている人間は暴力的になるという、主にマスコミの偏見と報道の仕方は。
先日、とある国の長期に渡る実験で、子どもに暴力的な表現のあるゲームをさせ、その子どもが将来に暴力的な性格になるかを調べたところ、ゲームとの因果関係は見られないとの結果が出たそうです。
私自身、若いころからゲームが大好きでした。
今はプレイする時間もなかなか取れないですし、ほとんどゲームからは遠ざかってしまっています。
が、若いころはゲームに救われていました。
現実の世界ではつらいことばかり。
生きていてもつら毎日。
そんななか、ゲームはそんな日頃のつらさから良い意味で現実逃避をすることが出来たので、私にとってはなくてはならないものでした。
ですので、なにか事件が起きる度にマスコミからゲームが叩かれるのを見ると、悲しくなってしまうのです。
ゲームをする人間が暴力的になるなんて、なんの根拠もないただの偏見です。
では人が暴力的な性格になる原因は何なのか?
これは、はっきりとした原因があります。
暴力的な表現があるゲームでもアニメでもありません。
「リアルで暴力を受け続けた人間が暴力的になる」
ということです。
特に家庭内での体罰と言う名の暴力が大きな原因になります。
主に親から子どもへの虐待です。
これは身体的精神的どちらも原因になります。
虐待を受けた子どもは肉体的にも精神面にも、とてつもない傷を負います。
自分が暴力を受けたという深い悲しみが、成長するにつれ怒りへと変化します。
よくある配偶者間や恋人関係でのDVですが、暴力を振るう側は、過去に自分自身が暴力を受けた経験があることが多いです。
その悲しみや怒りが大人になって爆発し、他人への暴力という形に変換されます。
学校での体罰も大きく影響します。
以前の記事にも書きましたが、学校での体罰は法律で禁止されています。
しかし現実には教師から児童生徒への体罰が横行しています。
体罰を受けた子どもは、
「失敗したら暴力を受ける。ということは失敗した人間には暴力を振るっていいのだ」
と学習してしまいます。
こちらの記事と併せて読んでいただけると幸いです。
もちろん、子どもの頃に暴力を受けた人すべてが暴力的な性格になるわけではありません。
暴力を振るってきた相手を反面教師とし生きていく人たちもたくさんいます。
あくまでも要因の一つとして大きいということです。
現実と空想の世界の区別がつかないほど人間は愚かではありません。
空想での出来事よりも現実で体験したことが、人格形成に大きく影響します。
リアルで経験したものに勝るものはないのです。
暴力的な性格の人を生み出さないためには、家庭における躾と言う名の暴力を一刻も早く法律で禁止し、学校での体罰の禁止も徹底的に取り締まるべきだと私は考えます。
アニメやゲームなどの創作物に責任転嫁をしないでほしいと思うのです。
リアルでの暴力は負の連鎖を引き起こします。
それにしても何故、マスコミや世間の人たちはアニメやゲームを目の敵にしているのでしょうね?
これらは日本の立派な一つの文化だと私は思うのですが・・・。
私からすると、テレビや新聞などの偏った思想を疑いもなく信じているほうが、よほど恐ろしいと思います。
現代はインターネットも発達していますし、上手に情報を収集して、偏見なく物事を冷静に判断する能力を身に着けたいものですね。