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中学卒業後、娘は通信制の高校へと進学しました。
進学したい、との思いが強かったこと。
「教室」という場所が苦手なので定時制は初めから選択肢に入っていなかったこと。
この2点で迷わず通信制の高校への進学を決めました。
実際に入学してみると、月に1~2回ほどのスクーリングがあり、教室へ入らなければいけない機会も想像していたよりも多かったのですが、小中学校と違い、教室も自由な雰囲気だったので、娘もなんとか馴染めたようです。
大変なのは定期的に提出するリポート。
自分で教科書を見ながら勉強をしなければならなかったので、特に数学や英語は大変でした。
それでも、もともと頭の良い子なので、常に高得点を取り、年に2回あるテストでも頑張って好成績を修めていました。
1年生の秋ごろからアルバイトも始めました。
勉強とバイトの両立はとても大変ですが、それでも自分でお金を稼いで、それを自由に使える喜びも強かったようです。
バイトは3年生になった現在も同じ店で続けており、とても頑張っています。
好きな洋服やメイク用品を買ったり、趣味にお金を使ったり、と充実した様子が見られます。
飲食店の接客をしているのですが、良い経験になっているようです。
学校でも次第に友人も出来始め、友人たちとカラオケへ行ったりもしています。
不登校だった頃に比べて表情もずいぶん明るくなりましたし、娘自身も「私、楽しことが多いし、何か吹っ切れた。明るくなれた」と笑顔を見せてくれることも多くなりました。
学校の生徒会へも所属しました。
積極的に何か行動を起こそうと思ったようです。
今では生徒会のリーダーを務めています。
娘は非常に多趣味で好きなことが多いです。
人生を思い切り楽しんでいるように見受けられます。
将来への夢もしっかりと持っており、そのためにいろいろと頑張る毎日です。
大学進学への道もありますが(実際に通信制高校から大学へ進学する生徒も多いです)娘は夢を叶えたい思いが強いようです。
今、娘の生活はとても充実しています。
しかし時折、娘は、
「本当はきちんと中学も通って勉強したかった」
と話します。
当時、学校が受け入れてくれなかったことへの批判の気持ちは、親子ともどもあります。
不登校への偏見が実際に多かったのも事実です。
ただ、今の娘を見て思うのは、やはりあの時、無理やり学校へ行かせなくて良かった、ということです。
娘にとって重要な休養期間だったと思っています。
輝ける子はどんな場所でも輝ける。
娘はそれを証明してくれているように思います。
今、お子さんが不登校で悩んでいる方もたくさんいらっしゃると思います。
でもどうか焦らないで子どもを信じて見守ってあげてほしいです。
ゆっくりと心の休養を取らせてあげてほしいです。
「あなたが生きていてくれるだけで嬉しいんだよ」
と伝えてあげてほしいです。
子ども自身が一番学校へ行けないことを悩んでいます。
不登校を否定せず、ただその子を肯定してあげてほしいです。
その子のペースに合わせて、ゆっくりと共に歩んでほしいと思います。
実際に不登校を経験した娘と私が思うのは、
「人生なんとかなる」
ということです。
無理に「普通」になろうとしなくても、いろいろな道が用意されています。
一度きりの人生、学校へ行けなくなったとしても、その子自身が好きなことに打ち込むのも決して悪いことではありません。
好きなことに夢中になって、それを活かしていくのも一つの方法だと考えます。
何より大事なのは、
「子どもの意思を尊重する」
ことです。
子どもの思うとおりにさせる。
それを応援する。
決して否定しない。
これが何より重要だと私は学びました。
子どもが学校へ行っていようがいまいが、子どもへの愛情は変わりません。
娘と私は今、大変なこともたくさんありますが、それなりに幸せな生活を送っています。
不登校でもなんとかなる。
この記事が悩んでいる方へのほんの参考になれば幸いです。
次回は最後に娘からの直接のメッセージを載せたいと思います。
続く